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zoom RSS 2006年流行語大賞は「冥王星する」

<<   作成日時 : 2007/01/08 09:17   >>

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The American Dialect Society は、毎年 "Word of the Year" を選んでいる。"The words or phrases do not have to be brand new, but they have to be newly prominent or notable in the past year." ということで、言葉を通じて世相も見て取れる。同時多発テロを表す 9/11 が「2001年の言葉」に選ばれた、と以前書いたことがあるが、それを選んだ団体である。先ごろ「2006年の言葉」が発表になり、pluto が最多得票を集めた。

冥王星といえば、以前、惑星かどうかが話題になり、関連する英語表現といっしょに取り上げたことがあるが、今回の単語、よく見ると pluto と小文字になっている。

正確には、選ばれたのは to pluto/be plutoed という動詞である。

to demote or devalue someone or something, as happened to the former planet Pluto when the General Assembly of the International Astronomical Union decided Pluto no longer met its definition of a planet

という意味だそうだ。アメリカ人の冥王星への思い入れや「降格」への悔しさもにじんでいるようで、微苦笑させられる。

この企画、全体の「大賞」のほか、いくつかの部門も設けられている。候補となった単語は、私にとって意味や背景がピンとこないものがかなりあったが、多少なりとも面白いと思った語をいくつか拾うと、

- flog (a fake blog created by a corporation to promote a product or a television show)

- boomeritis (afflictions or injuries of Baby Boomers, caused by their age)

- Cambodian accessory (Angelina Jolie's adopted child who is Cambodian) *Most Outrageous 1位

- sudden jihad syndrome (an outburst of violence from a seemingly stable and normal Muslim) *同カテゴリ次点

- the decider (with the definite article, a person who makes decisions for other decision makers, as spoken by President George W. Bush) *Most Unnecessary カテゴリ次点

- stay the course (to continue an action or undertaking despite it being less successful than desired) *Least Likely to Succeed の候補

最後の stay the course については、ブッシュ政権のイラク政策にからんで以前ちょっと触れたことがあるが、この説明にはニヤリとさせられた。

また、候補となった単語のひとつに macaca (an American citizen treated as an alien) がある。私はたまたまテレビでアメリカ中間選挙についての英語ニュースを見ていて知った。ある候補者が、インド系アメリカ人をこの語で呼び、人種差別発言として大騒ぎになっている、というものだった(結局、この候補者は落選した)。単語とはどこで覚えるかわからないものだ。ちなみに macaca の本来の意味はサルの一種のことである。

ところで前回2005年の Word of the Year には truthiness (what one wishes to be the truth regardless of the facts) という単語が選ばれた(日本からの sudoku が Most Likely to Succeed になっていまる)。

この truthiness は、同様の企画をしている Merriam-Webster 社が、今回、「2006年の言葉」の1位にしている。2位は google(動詞としての意味だろう)、3位は decider だった。

さらに、The American Name Society という団体があり、"Name of the Year" を設けているが、こちらも「2006年の名前」として Pluto を選んだ。とはいえ大文字なので冥王星のことだろう。この団体の会長は

Our members believe the great emotional reaction of the public to the demotion of Pluto shows the importance of Pluto as a name. We may no longer believe in the Roman god Pluto, but we still have a sense of personal connection with the former planet.

とコメントしている。次点は macaca だった。

アメリカ方言学会の2006年 "Word of the Year" は
http://www.americandialect.org/Word-of-the-Year_2006.pdf

また、Merriam-Webster はこちらで読める。
http://www.m-w.com/info/06words.htm


関連:
「表現のための実践ロイヤル英文法」 ("9/11")
「水金地火木土天海冥」は英語で何というか
人を指すhas-been、およびmight-have-been ("stay the course")


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