テーマ:読書

straight and narrowと「狭き門」

前回取り上げた straight arrow と似た響きを持つ表現に straight and narrow があるので、短く触れておきたい。意味もちょっと似たところがある。 - socially approved way to live: the orthodox and law-abiding way to live life…
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マイクル・クライトンを悼む

少し前になるが、「ジュラシック・パーク」の原作者で、TVドラマ「ER」の制作にも関わっていた作家マイクル・クライトンが亡くなった。まだ66歳、現役で新作の発表を続けていただけに驚いた。 オフィシャルサイトにも "Best-selling author Michael Crichton died unexpectedly" とある。…
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英訳「奥の細道」を読む~月日は百代の過客

先日、ドナルド・キーンによる「奥の細道」の英訳を手に入れ、他の翻訳とも比較しながら読んでいきたい、と書いた。そこで、かの有名な冒頭「月日は百代の過客」のくだりを読み比べてみた。 月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして、旅を栖とす。 どんな作品であれ、冒頭の「つ…
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英訳「奥の細道」

ドナルド・キーン氏が訳した英文「おくのほそ道」が文庫化されているのを見つけ、さっそく購入した。奥付を見ると出版されたのは1年前だが、これまで気がつかなかった。古典はからきし駄目な私だが、この名作は例外的に心ひかれる作品であることは、以前ちょっと書いたことがある。 非日本人にも訴えるものを持っているのだろう、キーン氏以外にも複数の英…
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「簡潔が肝心」(Brevity is the soul of wit.)

brevity について続ける。この単語の説明を辞書で読んでいたら、"Brevity is the soul of wit." という言い回しがあることを知った。 辞書を見ると、 - Intelligent speech and writing should aim at using few words. This prov…
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追悼 アーサー・C・クラーク

少し前に取り上げた「幼年期の終わり」の作者アーサー・C・クラーク Arthur C. Clarke が亡くなった。私にとって、子供の頃からその作品を読んできて、いくつかは原書を手に取り、英語に親しむ上でも助けになったSF作家である。 どの作品も、舞台は基本的に現在あるいは近未来の地球で、荒唐無稽な設定はほとんどない。特にSFに興味…
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「ドリアン・グレイの肖像」の名言

先日、where と end と start (begin) を使えば「どこまでが○○で、どこからが××か」という日本語を表すことができそうだと書いた。この単語の組み合わせで、もうひとつ頭に浮かんだ言い回しがある。例として、オスカー・ワイルドの小説「ドリアン・グレイの肖像」 The Picture of Dorian Gray の第1章…
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war to end all warsって何だ?

アメリカ大統領選挙では、クリントン候補が挽回したとたん「オバマ候補の人気に翳り」といった記事が続出したのには面食らったが、それはともかく、先日の TIME 誌に "The Primary to End All Primaries?" というタイトルの関連記事があった。この X to end all Xs は一種のイディオムであり、直訳す…
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ホームズ全集の新訳が完結

一昨年から出版されていたシャーロック・ホームズの新しい文庫本全集が完結した。訳したのはホームズに造詣が深いプロの翻訳家だが、「おたく」的な脚注を避け、広く一般に読んでもらうことを目指したという。訳者による解説には、「ホームズもの」をめぐる翻訳観も書かれていて興味深かった。 最初の配本「シャーロック・ホームズの冒険」の解説で、訳者の…
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アルファベットの頻度(etaoin shrdlu)

1年前に「わら人形」について書いたが、この言葉から頭に浮かんだのが、コナン・ドイルのホームズもの短編「踊る人形」である(単純な連想で、直接の関係はまったくない)。ネタばれになるので詳しくは書かないが、この中に「アルファベット各文字が使われる頻度」についての話が出てくる。面白いテーマなので、ちょっと調べてみた。 まず、この "The…
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新しい「幼年期の終わり」

「カラマーゾフの兄弟」が何かと話題の光文社古典新訳文庫から、名作の誉れ高い「幼年期の終わり」 Childhood's End が出ているのを書店で見つけた。私は高校生の時に初めて読み、社会人になってから原書でも読んだ作品だ。SFというジャンル、しかも1953年発表という新しい作品をこの文庫が取り上げたことにまず驚き、さらに中身を見て、実…
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Gravity(読んだ本)

宇宙と地上を舞台に、いわゆる「バイオハザード」を扱ったサスペンスである。アマゾンの読者評を見ると、「アポロ13」や「エイリアン」、また「アウトブレイク」や「ER」の要素をあわせたようなもの、とあり、何となく内容を想像していただけるだろうか。私はマイケル・クライトンの初期の作品「アンドロメダ病原体」も連想した。以下、多少のネタばれがある。…
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「陰の季節」(横山秀夫)

短編「陰の季節」は、私が初めて読んだ横山秀夫の小説だ。ひと昔前、海外の出張先に持っていった雑誌に掲載されていた。何気なしに読み始めたが、すぐに引き込まれた。犯罪ものではあるが、その設定が何とも意表をついたものだったからだ。 ここに出てくるのは、大都会に蠢く犯罪者を追うカッコいい刑事ではない。かといって、登場人物の個性や独特の趣味な…
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英訳版「沈黙」から拾った表現・その1

このほど読んだ遠藤周作「沈黙」の英訳版 "Silence" から、目についた表現をいくつかあげていくことにしよう。日本語作品の英訳なので、読みながら印をつけたのは英語として面白い言い回しというより、「原作ではどうなっているのだろう」という興味を持ったものが中心となり、読了後にまとめて原文と比べてみた。 まず、本文に先立って置かれて…
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「夕凪の街 桜の国」

私自身が親となった年に8月がやってきたとき、子供の寝顔を見ながら、ぼんやりと思った―自分が親と決定的に違うことがある。それは、戦争について自分の子供に語るべき直接の体験を持ち合わせていない、ということだ。 戦争中、私の両親はまだ子供だったうえ、田舎の街に育ったので、空襲を受けることもなかった。それでも、空襲警報の際の恐怖や耐乏生活…
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Hiroshima (John Hersey)

以前読んだものだが、「ヒロシマ・ナガサキ」に関連して、やはりぜひあげておきたい作品だ。戦後まもなく広島に入ったジャーナリストが外国人を含む被爆者を取材したもので、原爆投下の1年後、「ニューヨーカー」誌に発表された。その号に掲載されたのはこの作品ただ一編のみで、広島の惨禍を広く世界に知らしめることになったという。 この作品のあとに世…
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実在しない有名なセリフ

前回書いたように、TVドラマ「スタートレック」のタイトルには、少し前に取り上げた「シャーロック・ホームズ」や、映画「カサブランカ」に出てくる言葉も使われているが、この3つの作品には、ある共通点がある。それは「有名になったセリフが、実際には作品の中に出てこない」というものだ。 まず、"Casablanca" だが、「スタートレック」…
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「ハムレット」の名セリフの訳

「慣用」をめぐって、もう1回書くことにする。シェイクスピアの「ハムレット」の名セリフといえば、何といっても "To be, or not to be..." だ。この訳として一般に言い慣わされているのは、「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」だろう。ところが面白いことに、この言い回しが出てくる翻訳(完訳本)は、これまでひとつもないの…
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「緋色の研究」(あるいは「習作」)のこと

前回、「エチュード」(練習曲)というCDを取り上げたが、フランス語に由来する etude と同じ意味を持つのが study だ。この単語は、美術の「習作」をも意味する。これで連想するのが、シャーロック・ホームズが初めて登場したコナン・ドイルの小説 "A Study in Scarlet" である。 この作品は、日本ではずっと「緋色…
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読んだ本:The Professor and the Madman

「事実は小説より奇なり」を地で行くノンフィクションである。最大の英語辞典 The Oxford English Dictionary (OED)は、実に70年もの歳月をかけて完成されたが、その編纂を陰で支えた、ひとりの謎の人物に焦点をあてたものだ。 OEDは、多数のボランティアが書籍から読み集めた大量の用例をもとに編纂が進められた…
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読んだ本:The Evening News (Arthur Hailey)

アーサー・ヘイリーといえば、私が10代の頃、泣く子も黙るベストセラー作家として名を馳せていた。1990年代後半に最後の小説を出版し、数年前に亡くなったが、あっという間に忘れられていったように思う。そのヘイリーの "The Evening News"(1990年)を読んだ。以下、多少のネタバレがある。 正直いって、かなり出来の悪い作…
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「グリム童話の世界」

幼い子どもがいるおかげで、日本や外国の童話に久しぶりに再会している。私が子どもの時に読んだ装丁そのままで、今も版を重ねている創作童話には、本当に懐かしい気持ちにさせられる。また、いろいろアレンジはされているものの、古典作品は言うに及ばない。 そうした古典のひとつに、グリム童話がある。絵本からディズニーなどの映画、幼稚園での劇の発表…
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Svengali(固有名詞にちなむ表現)

ビートルズの伝記 "The Love You Make" を読んでいたら、突然 Svengali という単語が出てきた。固有名詞のようだが、そんな人物や地名はそれまで出てこなかったはず。しかし響きが面白そうだ。そう思いながら辞書を引くと、「人の心を操る人物」という訳語が載っていた。 強勢は後ろの-a-にある。英英辞典の説明も引用し…
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2つの「アルジャーノンに花束を」(続・印象に残った翻訳)

先日、印象深かった翻訳として「さゆり」を紹介したが、今回はもうひとつ、Daniel Keyes の「アルジャーノンに花束を」"Flowers for Algernon"の翻訳について書いてみたい。よく知られた人気作だと思うが、この作品には2つの版があり、翻訳者も異なっている。 まず中編の形で1959年に、そして長編が1966年に書…
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「さゆり」(印象に残った翻訳)

これまで、いろいろな翻訳を読んできた。私程度の国語力から見ても放り出したくなるほどの拙い訳があり、血の気が多かった若い頃には出版社に苦情のはがきを出したこともある。一方で、翻訳者に感謝したくなるような素晴らしい訳もあった。近年読んだ翻訳で、ことに印象に残ったものとして頭に浮かぶのが、映画にもなった「さゆり」である。 この小説(原題…
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英語を音楽のように楽しむ

"When We Were Orphans" は、以前取りあげたことがある作家カズオ・イシグロが2000年に発表した小説である。そのオーディオブック版を手に入れたが、音としての英語の魅力を存分に味わうことができた。音声教材としても使えるのではないかと思う。 探偵である主人公が、過去の上海での生活を回想しつつ、謎の失踪を遂げた両親の…
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カズオ・イシグロの英文を味わう

「英語を読む時は、口や頭の中で音声化してはならない」―その昔聞いた速読の方法論である。その後、英語が情報を知る手段になると、読む速度も上がり、音声化も徐々に減ったように感じた。さらに、速読にこだわらず楽しみで英語を読むようになると、逆に英文の方から美しい音を発していると錯覚することも起きるようになった。そんな体験を最初にしたのが、Kaz…
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ラテン語由来の単語をいくつか

先日取り上げた deus ex machina という単語はラテン語に由来するが、こうした言葉は他にもいろいろある。etc. (et cetera), ad lib (ad libitum), ad hoc, a.m. (ante meridiem), p.m. (post meridiem), A.D. (anno Domini, B…
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「ディープ・スロート」の正体

去年、個人的に驚いたニュースは、ウォーターゲート事件でニクソン大統領を辞任に追い込むきっかけとなった謎の情報提供者「ディープ・スロート」の正体が明かされたことだった。 ニクソン辞任表明が報じられた夏の日のことは、今でもよく覚えている。私は十代前半で国際情勢はよく知らなかったが、ニクソンをめぐっては、ベトナム戦争への批判やウォーター…
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「巻を措く能わず」 (unputdownable, page-turner)

秋を迎え、本を読むにうってつけの季節になった。大学生の頃、ペーパーバックを読んでいて、途中で止めるのが惜しいと初めて感じた時はうれしかった。「巻を措く能わず」 というやつで、日本語を読む感覚にほんの少しだが近づけたように思った。 この言葉、「巻を置く」とする人もいるようで、それはそれで実感がこもっているが、それはともかく、まさに「…
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