テーマ:クラシック音楽

「バッハの宮廷音楽」(武久源造)

人気作の「ブランデンブルク協奏曲第5番」と「管弦楽組曲第2番」を一緒に収めているので、初めは「今どき珍しい、売れ筋狙いのCDか」としか思わなかった。しかしカプリングの「音楽の捧げ物」(一部)がフォルテピアノによる演奏とあったので、俄然興味がわき購入した。 バッハと鍵盤楽器といえば、オルガンかチェンバロと相場が決まっている感がある。…
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そんなバカな! (Pigs could fly.)

CD店をぶらぶらしていたら、「ブタが飛べた」という邦題の帯がついた輸入盤が目にとまった。瞬間的に、原題は Pigs could fly. というイディオムに違いない、と思った。ジャケットを見たら、羽根の生えたブタが飛んでいる絵とともに、まさしくこの英語が書かれていた。 この表現、「まさか」「信じられない」といった意味である。CDは…
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「ゆらこめ」 (読んだ本)

クラシック音楽のCD評を綴った「ゆらむぼの部屋」というサイトがあった。ある日久しぶりに訪れたら、そこに書かれていたのは「ゆらむぼ」さんが急逝したという家族の方の文だった。 気に入っているサイトの更新が途絶えただけでも、書いている人に何かあったのだろうかとちょっと心配になるが、筆者が亡くなるとは衝撃というより他にない。我が目を疑った…
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「ブランデンブルク協奏曲」のDVD

concerto を辞書で引くと、harmonize を意味するイタリア語に由来するとある。ソロ奏者が中心的存在となりがちな協奏曲だが、年末年始の休みに見た「ブランデンブルク協奏曲」の新しいDVDは、もともとの意味を思い起こさせてくれるような内容だった。 バッハのこの名作はバロック時代の作品だから、ソロ楽器と管弦楽の線引きが明確に…
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giddyup(続・そりすべり)

前回取り上げたルロイ・アンダーソンの「そりすべり」は、のちに歌詞がつけられてクリスマスソングの定番となったが、英語の音の面で印象的なのは、"giddyup" と繰り返される部分だ。 といっても耳で聞いただけでは何と言っているかわからなかったので、綴りは歌詞カードを見て確かめたが、辞書を引くと、giddap, giddyap という…
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「そりすべり」(ルロイ・アンダーソン)

街を歩いていたら、この時期の定番の曲「そりすべり」 Sleigh Ride が聞こえてきた。今年もいよいよクリスマスなのだな、と思う。作曲した Leroy Anderson の名は誰もが知っているとはいえないだろうが、誰でも知っているであろう、親しみやすい数々の作品を生み出した。 アメリカ人の作曲家といえば、少し前に取り上げた "…
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「桃源郷」さまざま(その2)

先日取り上げた Elysium はギリシャ神話に由来するようだが、「理想郷」を表す単語で、実在するギリシャの地名から来ている Arcadia について短く書きたい。比喩的に使う場合は小文字で始めても良い。 - imagined place of rural bliss: a place in which people are im…
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Elysium と「自由」の第9のことなど

前回は schadenfreude という単語について書いたが、ここに含まれる freude から私が連想するのは、シラーの詩「歓喜に寄す」 Am die Freude を使ったベートーヴェンの交響曲第9番である。有名な旋律にのせて歌われる詩の一節には、この Freude とともに Elysium という単語が出てくる。 "Fre…
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clean slateと「タブラ・ラサ」

前回、アルヴォ・ペルトという作曲家の名前に少し触れたが、その作品のひとつに「タブラ・ラサ」 Tabula Rasa がある。この題を初めて目にした時は「東洋的な語感だな」と勝手に考えたが、実はラテン語で、その意味は clean slate という言い回しを連想させるものだと後に知った。 - John Locke believed …
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「ヒロシマ・レクイエム」(細川俊夫)

わけのわからない不協和音の嵐というイメージが抜けず、現代音楽はちゃんと聴いたことがない。例外としては、古楽のようなアルヴォ・ペルトの作品があるが、もっと「ゲンダイオンガク」風ながら、時々耳を傾けたくなるのが、国際的に活躍している作曲家、細川俊夫の「ヒロシマ・レクイエム」である。 その作品集「音宇宙4」のCDに含まれているこの曲を初…
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「サイレン」ではないsiren call

この週末に聴いたドビュッシーの管弦楽曲「夜想曲」は3つの曲からなるが、終曲は「シレーヌ」と題されている。美しい歌声で船乗りを惑わして難破させてしまう水の精のことで、セイレーンとも呼ばれる。siren の由来でもあるが、ここから連想した表現 siren call について書いてみたい。 call の代わりに song や voice…
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「簡潔が肝心」(Brevity is the soul of wit.)

brevity について続ける。この単語の説明を辞書で読んでいたら、"Brevity is the soul of wit." という言い回しがあることを知った。 辞書を見ると、 - Intelligent speech and writing should aim at using few words. This prov…
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「少年老い易く学成り難し」(brevity)

ある英単語がラテン語に由来することを知っていると学習の手助けになることがある。そんな例として、brevity という単語を取り上げてみよう。 「(時の)短さ」、また「(表現の)簡潔さ」ということだが、この名詞をご存じなかったという人は、綴りが少し似ている形容詞の brief と結びつけて覚えるのはどうだろう。綴りも意味も似通ってい…
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スクロヴァチェフスキのブラームス交響曲第2番

ブラームスの交響曲について人気投票をしたら、1番>4番>3番>2番の順となるのではないだろうか。私もかつてはこの順番だった。第2番を最初聴いた時は、「まあいい作品だが、他の3曲ほどではないな」と思っていたのが、今や「この曲が一番」となっている。こういうところもクラシック鑑賞の面白さではないだろうか。 この新譜CDは店頭で試聴できる…
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「生の喜び・死の芸術」

バッハとパーセルの声楽作品を収めたCDが新譜として店頭に並んでいた。収録曲の中にはバッハのカンタータ131番もある。指揮者がヘンゲルブロックと知り、期待とともにすぐに購入した。 バッハが書いた初期のカンタータといえば、私にとって106番、131番、150番がひとつの「3点セット」になっている。別にCDが決まってこうしたくくりでリリ…
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transcriptionと「幼年期の終わり」とバッハ

前回の関連である。「幼年期の終わり」を再読したら、登場人物が最後にバッハに耳を傾ける場面があるのに気づいた。実は、同じクラークの「2001年宇宙の旅」にも似たシーンがある。人類の黄昏にはバッハが似合うと作者は考えているのだろうか。そう思いつつ、何の気なしに3種類ある「幼年期」の訳書を比べたら、この場面にある transcription …
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クリスマス・オラトリオ

今ごろクリスマスなんて、と思われるかもしれないが、もともとバッハのこの作品は、クリスマスから1月の初めまで休みをはさんで6回にわけて初演された。だから今回取り上げても許されるだろう。ということで、アーノンクールの新録音を聞いてみた。 アーノンクールといえば、すっかり大家となり、もはや異端児扱いはされていないが、今の若いリスナーには…
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「無人島の一枚」とdesert island discs

今回は雑学をひとつ。先日CDの感想を書いた中で「無人島の一枚」という言葉を使ったが、英語では desert island discs という言い方を見かけることがある。同名のBBCの番組があることを以前何かで読んで知ったのだが、どんなものかよくわからなかった。インターネットの時代になって、そうした情報を簡単に調べられるようになったのはあ…
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鈴木雅明の「ミサ曲ロ短調」

音楽の専門知識がなく、キリスト教徒でもない私だが、バッハの「ミサ曲ロ短調」は、私の「無人島の一枚」の有力候補である。芸術が持つ力を感じずにはいられない、すばらしい作品だ。鈴木雅明率いるバッハ・コレギウム・ジャパンの新録音が出たので聴いてみた。 バッハ・コレギウム・ジャパン(以下BCJ)は海外でも高い評価を受けている団体だ。私もコン…
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コヴェントリーにまつわる英語(その2)

劇画「ゴルゴ13」が最新のエピソードで「コヴェントリー空襲謀略説」を取り上げていることにちなんで、このイギリスの都市にまつわる英語について書いているが、前回あげた Wikipedia の "History of Coventry" には、次のような記述があった。 The devastation was so great that …
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北斎の「神奈川沖浪裏」、その意味と英訳

前回紹介した交響詩「海」のCDジャケットには「神奈川沖浪裏」が使われていたが、北斎のこの作品は、海外でもよく知られているようだ。私も以前ある開発途上国を訪れた際、何かの店の軒先に、この大波を模したイラストがかかっているのを見たことがある。 またある時、浮世絵についての洋書を立ち読みしていたら、「日本の絵画というと、この作品を思い浮…
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ドビュッシーの「海」

私は海が近いわけでも山が近いわけでもない、中途半端な都会の郊外に育ったが、両親が海辺の出身のせいか、DNA的には完全に海志向である。 子供の時、親の田舎にある小さい山から見下ろした海は、本当に青く、広く、はるかに船が浮かぶさらに先に伸びる水平線はかすかに湾曲し、地球は丸いことを実感した。すでに地球が丸いことを知っていたのでそう感じ…
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「威風堂々」とイギリスの愛国歌

1年前に「惑星の定義」騒ぎにからんでホルストの「惑星」について書いたが、同じように愛好されているイギリスの曲が、Edward Elgar の行進曲「威風堂々」の第1番である。仮にエルガーがこれ1曲しか書かなかったとしても、その名前は音楽史に刻まれただろうと思わせる名曲だ。 原題の "Pomp and Circumstance" は…
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シベリウスの交響曲第5番(アシュケナージ)

先日 recapitulation という単語に音楽用語の「再現部」という意味があると書いたが、その流れで、最近聴いたクラシックのCDを取り上げてみたい。 フィンランドの作曲家という先入観があるせいだろう、シベリウスの音楽といえば北国の大自然というイメージがある。北欧に行ったこともない私が勝手に抱いているものだが、ゲルマンやラテン…
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「エチュード」(三浦友理枝)

ロマン派の情感豊かな作品や演奏を耳にすると、何だか聴いている自分の方が気恥ずかしくなってしまう歳になって久しい。そうでなくても、ショパンの作品は以前からそれほど好みではなかった。が、例外的に気に入っている曲が「練習曲集 op.10」の中にある。 この曲集では、「別れの曲」という日本独自のタイトルがついている3曲目の op.10-3…
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勝負はこれからだ

先日取り上げたオスカー・ワイルドの「サロメ」は、作曲家リヒャルト・シュトラウスが、世紀末的な妖しさと色彩感あふれる音楽で染め上げたオペラにしている。ということで今回は opera という単語が出てくる表現 The opera isn't [ain't] over until [till] the fat lady sings. を取り上…
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ホルストの「惑星」

先日、国際天文学連合が惑星の定義を討議していることについて書いたが、映画「スターウォーズ」の音楽を思わせる、SFスペクタクル音楽の元祖のような作品が、イギリスの作曲家ホルスト Gustav Holst の組曲「惑星」 The Planets である。地球と当時未発見だった冥王星を除く7つの惑星にちなんだ曲で構成されている。 個々の…
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グレン・グールドの映像版「ゴルトベルク」

その昔、社会人になってほどなく出会ったのが、グレン・グールドというピアニストが弾いたバッハの「ゴルトベルク変奏曲」だ。ひょんなきっかけでこのCDを聴いて、一発で気に入ってしまった。 バッハといえば教科書にあった生真面目な肖像画のイメージが強いが、「羊たちの沈黙」や「ハンニバル」に登場する怪人レクター博士のお気に入りの曲、といえばわ…
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