speak, tell, talk 雑記

オードリー・ヘップバーンの「パリの恋人」 Funny Face から短くもうひとつ。少し前に、緒方貞子氏についての記事から say と speak について書いたが、この映画では初めの方に次のような speak が出てくる。雑誌の出来について、編集長が部下を叱りつけるシーンである。

- I simply cannot release this issue the way it is. In the 60 years of "Quality" magazine, this hits rock bottom. (中略) It doesn't speak. And if it won't speak to me, it won't speak to anyone.

この自動詞 speak は、さしずめメッセージを発するといったようなことだろうか。

英和辞典には、次のような記述がある。

- (心に)訴える [to]
Actions speak better than words. ことばよりも行動のほうが雄弁だ
This portrait speaks.  この肖像画は真に迫っている
(リーダーズ英和)

- (表情・写真・行動などが)[事実・感情などを]物語る、表す、示す [of]
This picture speaks. その写真はすべてを物語っている
Actions speak louder than words. (ことわざ)言葉より行いが肝心
(ジーニアス大英和)

ちなみに、"Funny Face" の It doesn't speak. を衛星放送の字幕は「話にならない」としていた。これはこれでうまいと思う。

「言う」を表すこの他の動詞についても見てみよう。tell は、

- (物・事が)ききめがある、非常に大切である、ものをいう:(…に対して)ひどくこたえる、不利に影響する [on, upon, against, in favor of]
Efforts tell in the long run. 結局は努力がものをいう
Age is telling on me. 私には年がこたえてきた
The teacher's long experience told in my favor. 教師としての長い経験が私に有利に働いた
(ジーニアス大英和)

また、talk だと、

- [fig] ものを言う (carry weight)
Money talks. (世の中)金がものを言う
(リーダーズ)

- (金などが)ものを言う、人に影響を及ぼす
Money talks.
The whisky was talking fast. (飲んだ)ウイスキー(の酔い)がどんどん回ってきた
(ジーニアス)

「カネがものを言う」「腕にモノをいわせる」などというが、英語でもやはり実際に声に出すこと以外の意味があるのをみると、言語や文化が違っても、所詮は同じ人間、発想には意外と共通点があるのか、と思ったりする。もちろん、そうとばかりいえない点があるのもまた確かだが。

次回も、今回の続きのようなものを書くことにしたい。


参考エントリ:
funny ha-ha, funny peculiar
緒方貞子氏、およびspeakとsayのことなど
Now you're talking!