続々・「ぼけ」と「つっこみ」の英語

はるか昔、アメリカに滞在した時に "The Fall Guy" というテレビドラマをやっていて、この表現を覚えた。「だまされやすい人」「カモ」、また「(濡れ衣を着せられる)身代わり」ということだが、もうひとつ、「(喜劇の)ぼけ役、からかわれ役、引き立て役」という訳をあげている辞書がある。

英英辞典で fall guy をひくと、

- a person who is gullible and easy to take advantage of [syn: chump]

- somebody who can be fooled: somebody who is easily tricked or deceived

- A fall guy is a person used as a scapegoat to take the blame for someone else's actions, or someone at the butt of jokes.

- someone who is blamed for another person's mistake or crime
The book claims Lee Harvey Oswald didn't kill President Kennedy - he was just the fall guy.

- He contends that he is innocent, that he was set up as a fall guy.

お笑いに使われることに言及したものとしては、次の記事があった。

A fall guy is a man, or occasionally a woman, who serves as a kind of scapegoat, taking the blame for something they may or may not have been a part of. It may also be used as a term in comedy for someone who is consistently on the receiving end of negative jokes or a general fool, and may also be used to describe someone who winds up doing the work of other people.
( http://www.wisegeek.com/what-is-a-fall-guy.htm )

この表現の起こりはよくわかっていないらしい。Wikipedia には、由来の諸説や使われ方の実例について記述があるが、この項には水準を満たしていないという編集者の注がついている。なので、そのまま受け取るのは危ないようだが、読んでいて面白いのも確かだ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Fall_guy

余談だが、ドラマの "The Fall Guy" はスタントマンの話で、Lee Majors が主演した。彼はそれ以前に "The Six Million Dollar Man" (邦題「600万ドルの男」)に出演しヒット作となったが、日本では、いまBSで再放送されているドラマ「チャーリーズ・エンジェル」 Charlie's Angels で当時社会現象にまでなった Farrah Fawcett の元ダンナといった方がわかりやすいかもしれない。

中年の思い出話を続けると、「600万ドルの男」の spin-off として制作された "The Bionic Woman" というドラマは、日本では「バイオニック・ジェミー」というタイトルで「チャーリーズ・エンジェル」と同時期に放送され、かなりの人気作となった。さらについでに、このドラマは定冠詞のない "Bionic Woman" として去年(2007年)リメイクされている。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Bionic_Woman
http://en.wikipedia.org/wiki/Bionic_Woman_(2007_TV_series)

最後にもうひとつ、日本の映画「蒲田行進曲」は、英語のタイトルが "Fall Guy" となっていた。これは作品で描かれる「階段落ち」にかけてあるのだろう。


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