third rail(辞書に載っていない表現)

third rail という表現がある。手持ちのある辞書には(送電用の)「第三軌条」とある。また「強い酒」とか「買収に引っかかりやすい人」という語義も出ている。この表現、実はさらに別の意味があるのだが、私の手持ちの英和辞典には出ていなかった。

英英辞典を引いてみると、まず

- an additional rail supplying electric current, used in some electric railway systems

とある。この「第三軌条」、鉄道に詳しい人なら知っているのかもしれないが、国語辞典にも出ていなかった言葉だ。英英辞典は意味を説明しているが、私が使っている英和辞典はこの対応語を書いているだけで、ちょっと不親切だ。

さて、英英辞典には、さらに英和辞典には載っていなかった意味が書かれている。

- a subject considered by politicians to be too controversial to discuss

- a controversial issue usually avoided by politicians

- an issue or situation that is highly charged, fraught with controversy, or dangerous to deal with

つまり、政治家が避けたがるような物議をかもす問題、ということらしい。触ると感電する、取り上げると命取りになりかねない、というイメージであろうか。

実例として、

- Anything concerning veterans is a political third rail.

といった文がある。

また William Safire は、言葉についての連載コラム "On Language" の中で、この表現を取り上げていた。
http://www.iht.com/articles/2007/02/18/news/edsafmon.php
http://www.nytimes.com/2007/02/18/magazine/18wwlnsafire.t.html?_r=1&oref=slogin


参考:
「数にちなんだ表現」一覧
「辞典に載っていない表現・説明」一覧
単語も経年変化する(retronym)