a thousand and one(数にちなむ表現)

先日読み終わったペーパーバック "Gravity" で知った表現をひとつ取り上げたい。Griggs と Diana という宇宙飛行士が知り合ったあとのなりゆきを描いた部分で、こんな言い回しが出てきた。

By the eighth week, Griggs was showing up at her house. Just for a drink at first, two professionals reviewing their upcoming missions. Then the mission talk had given way to conversations of a more personal nature. Griggs's unhappy marriage. The thousand and one interests he and Diana had in common. It all led, of course, to the inevitable.

辞書を引いてみると、手持ち、およびネット上の英英辞典には記載がなかったが、英和辞典には、a thousand and one として、

- 非常にたくさんの、山ほどの (a hundred and one)
- 無数の

という訳がついていた。"Gravity" の文は定冠詞だが、文脈からはこの意味があてはまるように感じる。

この表現を見て連想したのは、「アラビアン・ナイト」こと「千夜一夜物語」である。このタイトルは "One Thousand and One Nights" や "A Thousand and One Nights" のほか、"The Thousand and One Nights" とされることがあるのは、ネットでみてもわかる。こうしたこともあって、不定冠詞ではなく定冠詞が使われることがある、あるいは作者がそう使った(そう使うと思い込んだ)ということなのだろうか。詳しい方がいらしたらご教示いただきたい。

この文章にはほかにも面白い表現がある。give way to はいくつかの意味があるが、「~に道を譲る」ということから、「~へと変わっていく」「~に取って代わられる」といった感じにとらえればいいのだろう。

あと、やはり inevitable がいい。定冠詞がついた名詞では「必然的な事態」という意味になると辞書にあるが、ここではなにせ男女のなりゆきについての話である。つまりは「そういう関係」になってしまった、できてしまった、ということであろう。


参考:
数にちなんだ表現 一覧