冷たくても「湯気」というのか、およびlegendについて

勤め先にあったある新聞の社会面に、幻想的な写真が載っていた。見ると朝の霞ケ浦を撮影したもので、放射冷却のため北関東がこの冬一番の冷え込みになったと報じるものだった。説明には「厳しい冷え込みで霞ケ浦の湖面から立ちのぼる湯気」とある。

これを読んで、はて、こういうときにも「湯気」というのだろうか、と思った。冷え込みの話だけに、かえって対比されて気になったのかもしれない。

記事の本文には、

茨城県かすみがうら市の霞ケ浦では平年より2.4度低い氷点下1.5度を記録。朝日に照らされた湖面からは水蒸気が立ち上って霧となり、辺り一面を包み込んだ。

とある。新聞は字数の制約が厳しいと聞いているが、写真の説明部分はスペースに余裕があり、「水蒸気」だとひっかかるので一字少ない「湯気」を使ったわけでもなさそうだ。英語では同じ単語の繰り返しを嫌う傾向にあるが、これを書いた人やチェックした人が同じような考えで意図的に表現を変えたのだろうか。

いずれにせよ、「湯気」が気になったので、電子辞書を取り出して調べてみた。

- 温かいものから立ち上る水蒸気が空気中で冷えて白く見えるもの。

- 湯などから立ちのぼる水蒸気が冷えて、白い煙のように見えるもの。

とある。片方は「温かいもの」としているが、もう一方は「湯など」としているので、今回の写真についていた説明が不適切と言い切れるのかよくわからない。「温かい」「冷たい」は、比較の問題か、絶対的なものかで意味あいが違ってくるだろう。「湯気」はどれくらい温度が低い場合まで使うものなのか、詳しい方がいらしたら教えていただければ幸いである。

英語のブログなので英単語についても少し書こう。新聞などで写真についている説明を私は「キャプション」と覚えている。何か別の専門用語があるのかもしれないが、英語も caption である。また、以前取り上げたことがあるが、legend にもこの意味がある

- (publishing) a caption for an illustration
- brief description accompanying an illustration
- the words written on or next to a picture, map, coin, etc. that explain what it is about or what the symbols on it mean

legend の意味としては「伝説」が最も一般に知られているだろうから、不思議に思われる人もいるだろうが、語源を見ると、何となく納得がいく。

- 14th century. Via French legende< medieval Latin legenda "things to be read" < Latin legere "to read"


参考:
「伝説」とlegend
・この単語の意外な意味 一覧