schmooze

広島の平和記念資料館を運営する財団法人の理事長に初めて就任したアメリカ人についての記事を前回紹介した。英語の面では全体的にさほど難しい記事ではなかったが、こんな単語が目にとまった。

Then in April, with the Hiroshima foundation casting for a new chief executive, Akiba did the backroom schmoozing to pave the way to bring in his American friend.

(http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-hiroshima11jun11,1,1197236.story?track=rss&ctrack=1&cset=true

http://fairuse.100webcustomers.com/fairenough/latimesA45.html)

Akiba とは広島の秋葉忠利市長、his American friend が理事長就任を要請されることになる Steven Leeper 氏のことだが、この schmoozing とは何だろうか。

持っている電子辞書の英和辞典を引いてみた。

schmooze [名詞;自動詞;他動詞]
<米俗>おじゃべり、うちとけた話;おしゃべりをする、むだ話をする;~におべっかを使う

重要な人事案件について「おしゃべり」や「むだ話」をするというのもしっくり来ない。そこで同じ電子辞書に収録されている The New Oxford American Dictionary で調べてみた。

- talk intimately and cozily; gossip
- talk in such a way to (someone), typically in order to manipulate, flatter, impress them

2つめの定義をみると、やはり単純な「おしゃべり」という以上の意味もあるようだ。さらにオンラインの辞書で調べると、こんな定義が書かれていた。

- to talk persuasively to somebody, often to gain personal advantage
- to talk casually, especially in order to gain an advantage or make a social connection
"I wish he could do his job as well as he schmoozes with the boss."

こうした意味は、少なくとも私の持っている英和辞典の訳語に反映されているとは言いがたい。特に俗語や新語は移り変わりが激しく、英和辞典だけを使っていたのでは十分に意味をつかめないことがあると思うが、この単語もそんな例といえるだろう。

頻繁に目にすることはなさそうだし、私は俗語を使うことに興味はないのだが、またひとつ面白い単語を覚えた。ちなみに語源を見ると、"converse, talk" を表す shmuesn というイディッシュ語から来ているという。


参考:
「夕凪の街 桜の国」
「ヒロシマ」を伝えるアメリカ人
Hiroshima (John Hersey)
「カウントダウン・ヒロシマ」
「ノーモア・ヒロシマ」の英訳
広島市長の平和宣言