定冠詞をつける国名(the Congo など)

前回、オランダの都市ハーグは The Hague になると書いたが、国の名前にも定冠詞がつくものがある。文法書を見ると、国名の一部に普通名詞が使われている場合、あるいは複数形の場合に the がつくと説明されているが(the United States など)、そのことではない。

すなわち、the Congo, the Sudan, the Yemen, the Gambia である。これも The Hague 同様、参考書で学んだのではなく、何かで読んで知り、メモしたものだ。

こうした国名は、それぞれの原語での普通名詞を転用したもので、その影響で英語でも the がつく形になった、という説明を読んだことがある。だとすると、the のつく(あるいは、かつてつけていた)国は、もっとありそうだ。ちなみにアラビア語はそもそも人名や地名にも定冠詞をつけるそうで (al-なんとかというがそれだ)、ひとくちに冠詞といっても、言語によって特徴は違うものである。

一方、ネットで見ると、上記の4つの国は the をつけない表記も目につくので、あまり過敏になる必要もないのだろう。定冠詞のついた表記を見たときに、「何で固有名詞に the がついているんだ」と思って訂正を求める人もいるかもしれないので、知っていても損ではないとは思うが。ただ The Hague については、少なくとも私は定冠詞のついた表記しか見たことはない。

以下は余談だが、「コンゴ」という国は2つある。コンゴ共和国 Republic of the Congo(首都 Brazzaville) とコンゴ民主共和国 Democratic Republic of the Congo(旧ザイール、首都 Kinshasa) で、しかも隣り合っている。もともとひとつの王国だったものが分かれたということだ。どちらも the Congo といえるようで、ちょっとややこしい。

こうした例は、他にも少なくとももうひとつある。「ドミニカ国」 Commonwealth of Dominica と「ドミニカ共和国」 Dominican Republic で、どちらも中南米にあるが、こちらはコンゴと違って離れた別々の島国で、関係はないようだ。


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定冠詞がつくThe Hagueをめぐるあれこれ
「英語の冠詞ドリル」